Adam's Apple / Wayne Shorter



Adam's Apple / Wayne Shorter
Blue Note (1967)

Wayne Shorter – tenor sax
Herbie Hancock – piano
Reggie Workman – bass
Joe Chambers – drums

1966年2月3日、24日録音

「ウェイン・ショーターがワンホーンカルテットで飄々と吹く」

Adam's Apple 、「のどぼとけ」という意味ですが、ぱっと聞くとアダムとイブの禁断の果実の話を思い浮かべてしまいます。

ウェイン・ショーターのワンホーンカルテット。
お馴染みのメンバーをサイドマンに迎え、奔放に飄々とサックスを吹くショーターが聴けます。

ショーターの作品は、幻想的であったりシリアスな作品が多い中、
本作はリラックスした雰囲気、曲もシンプルでキャッチーなものが多いです。

それでは、曲について書いていきます。

1曲目"Adam's Apple"
ショーターにしては珍しくジャズロック調です。
コード進行は、ブルース進行がベースになっているようです。
(8ビートで小節は倍ですが)
ブルース進行では、Ⅰ度からⅣ度に上がる箇所で、本曲はちょっと工夫をしてるみたいです。
感じだと、Ⅰ度から短Ⅶ度に上がってるみたいですね、面白い。
ジャズロック調ということで、ファンキーなスタイルかな思いきや、飄々とユーモラスに吹くのがやはりショーターですね。
ハンコックのファンキーなスタイルとの対比も面白い。

3曲目"El Gaucho"
捉えどころのないユーモラスな曲調。
ハンコックのアドリブ中、左手のコードが割とせわしなかったのでコード進行を確認したら、やはりショーター、半音でウロウロする箇所が多い独特のコード進行です。
そんな曲ですが、ショーターはいたって自然体で飄々と吹いていきます。
そしてこんなコード進行でもハンコックの流麗なピアノはさすが。

4曲目"Footprints"
ショーターの曲の中でも屈指の名曲ですね。
本作が初録音、初出のようです。
シンプルなベースパターンとドリアンスケールを基調とした美しいメロディ。
本作の白眉ともいえる曲です。
ショーターの美しくも幻想的なサックスのメロディ、
ハンコックのフィーリングをダブルにしたりと、疾走感とダイナミクスのあるピアノ。


なんだか、本作は音楽的なことばかり書いてしましました。

思い返してみると、3年ほど前までジャズバンドに所属していた時、"Footprints"を頼み込んでセットリストに加えてもらったりしていました。
この曲は、このバンドでできるかな?とかその目線で聴いてしまうクセがついているんですね。



Out to Lunch / Eric Dolphy



Out to Lunch / Eric Dolphy
Blue Note (1964)

Eric Dolphy – alto sax , flute , bass clarinet
Freddie Hubbard – trumpet
Bobby Hutcherson – vibraphone
Richard Davis – bass
Tony Williams – drums

1964年2月25日録音


「奇才エリック・ドルフィー、最高のサイドマンを得て録音したアブストラクト盤」

本作は、ディスコグラフィーを確認したら、ドルフィー最後のスタジオ盤ですね。
全曲ドルフィーのオリジナルで、統一感のあるサウンド。
コンセプトアルバムとみることもできるようです。
コンセプトは、題名の通り「Out to Lunch」
この意味はサウンドから「外でランチを」という楽しい意味ではなさそうですね。
もう一つの意味、「(頭が)おかしい、異常」と捉えた方が普通でしょう。
確かに、「異常な」というか、(いつも言ってるような気がします)「面白い」サウンドです。

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Happenings / Bobby Hutcherson



Happenings / Bobby Hutcherson
Blue Note (1967)

Bobby Hutcherson - vibraphone, marimba
Herbie Hancock - piano
Bob Cranshaw - bass
Joe Chambers - drums

1966年2月6日録音


「洗練された硬質なヴァイブと流麗なピアノ!」

新主流派の代表的なヴァイブ奏者ボビー・ハッチャーソンの1966年録音作品です。
この時期はモードジャズもだいぶ進んで、成熟期と言えると思います。
演奏の内容も、モードジャズ主体の完成度の高い新主流派ジャズです。

60年代のボビー・ハッチャーソンは、硬い、洗練されたスタイルという印象。
モードジャズでの前衛的といいますか、新しく面白い演奏が好きです。

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Nefertiti / Miles Davis



Nefertiti / Miles Davis
Columbia (1968)

Miles Davis – trumpet
Wayne Shorter – tenor saxophone
Herbie Hancock – piano
Ron Carter – double bass
Tony Williams – drums

「マイルスセカンドクインテットが記録したジャズの一つの到達点!」

前作「Sorcerer」の録音が1967年5月、そこからほとんど間をおかず、マイルス・デイヴィスは翌月6月、翌々月7月に本作「Nefertiti」を録音します。

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Sorcerer / Miles Davis



Sorcerer / Miles Davis
Columbia (1967)

On tracks 1~6
Miles Davis – trumpet
Wayne Shorter – tenor saxophone
Herbie Hancock – piano
Ron Carter – double bass
Tony Williams – drums

On tracks 7
Bob Dorough – vocals, piano
Miles Davis – trumpet
Wayne Shorter – tenor saxophone
Frank Rehak – trombone
Paul Chambers – bass
Jimmy Cobb – drums
Willie Bobo (William Correa) – bongos
Gil Evans – arrangements

「60年代 マイルスセカンドクインテットが記録したジャズの一つの到達点!」

まだジャズ聴き始めのとき、とにかく Miles Davis を聴いていました。
CDショップのポップや雑誌、ネットなど数々の情報で、マイルスは「ジャズの帝王」などと称されており、とにかくビックネームを聴いてみようという気持ちでした。
色んな時代の色んなCDを聴いて、尋常じゃなくカッコイイと感じたのが、本作「Sorcerer」と、次回作の「Nefertiti」。

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